「どうしたの!?焦ったわー」
「……あのね、私ね」
「座れば?」
私は首を振った
隼人くんは何かを察して
真面目な顔になった
「あのね、私、怖かったんだ」
「うん」
「遠かったから、世界1好きだけど世界1遠かったから」
「うん」
「夏が終わったら隼人くんがここに来なくなることも、近いのに、遠くなったらって、近くなって遠くなったらって思ったら、怖くて、、」
「うん」
きっと今、私日本語めちゃめちゃなのに
隼人くんは目を見て聞いてくれてた
「とにかく、なんか私、勇気なくて」
「うん」
「でももう、隼人くんは私にとって大切な人なの、ファンとしてじゃなくて、一人の人間として、大切なの」
「うん」
「だから、、、」
「好きだよ」
「……!?」
隼人くんが急に立ち上がって
抱きしめてきた
階段の上にいる隼人くんは
いつもよりもっと大きくて
私も身長高いほうだけど
隼人くんの心臓の音かちゃんと聴こえちゃう
「大切にする」
隼人くんは私から離れて
両手で肩を掴んだままそう言ってくれた
「…うん」
私は恥ずかしくなって
下を向いた
私、
一ノ瀬隼人の彼女になるんだ