『ハァァ!?あんたなにいつまでもうじうじしてんの!?』




次の日
久しぶりにお店が休みで
朝からのんびり過ごしていた

いつものように咲に電話して
隼人くんとのこと相談すると

思いっきり怒鳴られた




「だって、あんなに遠い人だったんだよ?有名人だよ?これからどうすればいいかわからないよ怖いもん!」





『そんな細かいこと考えなくていいんだよ!』





「……」





『お互い本当に好きだってわかってるんでしょ?』





「多分……」





『しかも、もう既にあんたのなかで隼人くんは近い人でしょ?大切な人でしょ?』





「……」



たしかに。

もう私の中で
隼人くんは、大切。

好き。





『だからもう関係ないよそんなの!あとは"彼氏""彼女"っていう関係になるかどうかだよ!』






「……そうだよね」






『ずっと好きだった人に、好きって言われて、こうして少しの期間でもここにいてくれてるんだから、この時間も大切にしなきゃ。これからもっと会えなくなるんだよ?今だって大切だよ』






「…うん、ありがとう、そうだよね」






咲の言葉が
刺さって


正論すぎて

何も言えなくて




私は何を怖がってたんだろうって



付き合ってみなきゃわからないし

もう既に隼人くんが私にとって特別な存在なんだから


何があっても傷つくのは一緒だ






だから。






伝えなきゃ








隼人くんに。



今すぐ。