「あ、えっ、どうも」




隼人くんが入ってきたお母さんに困惑しながら挨拶をした





「え、ちょ、オトは!?」




「いるよ、中に」




「何してるのよ!オト!ほら!隼人くんいる!!!」





わかってるって

私が連れてきたんだもん





「ああ!!!オトが好きな!!!」


お父さんもやっと気づいて興奮し始めた







「お母さんうるさいよ、わかってるから」





私はそう言いながらカウンターに戻った




「え?どういうこと?」




「あ、お母さん!」



困惑してる隼人くんが
お母さんってことに気づいてまた小さくお辞儀をした





「あーえっと、その、、」



隼人くんがここにいる理由を説明しようとしたけど

本当のことって言っていいのかわからない……





「俺が、ウミちゃ、、あ音海ちゃんのこと気に入っちゃって」




え、ちょっとそれって言っちゃうの?



「あら〜!えー!そうなのー!?お母さんの方が泣きそうだよ~」



まったく。
お母さんほんとうるさいよ。


でもまあ
私がずっと好きなこと
1番知ってる人だからね。





「改めまして、一ノ瀬隼人です、なんかお邪魔しちゃっててすみません」





「あ、音海の母です〜」「父です〜」

お母さんとお父さんが2人で同時に頭を深々と下げた



「もう!やめてよ!」





「はははっ、お父さん、コーヒーまじうまいっす」




コーヒーを飲みながら隼人くんがそう言ってくれた





それから
お母さんもお父さんも
隼人くんに質問攻めで



隼人くん、優しいから律儀に全部答えてくれて




すごい

いい人だなあ