「どうぞ」
私が静かにお茶を置いた
隼人くんは1ミリも反応しなくて
私の写真を見入っていた
「なんか、恥ずかしいです」
「……ウミちゃん」
隼人くんが急に顔を上げた
「…は、はい?」
「……ウミちゃんの写真すっげー好きだわ」
隼人くんは昨日と同じ
どこでも見せたことのないような笑顔で
私の写真を好きって言ってくれた
「……っ」
「え!?泣いてるの!?」
「だって~〜~嬉しくて~〜」
我慢出来なくて
隼人くんの前で泣いてしまった
嬉しい、
昨日から感情がもうわからなくて
ついに涙が出てきてしまった
「ごめんごめん、泣かすつもりなかったわ」
「嬉しいです~〜~〜」
隼人くんは笑いながら
私の頭を撫でてきた
「…………っ」
顔が赤くなるのがわかる
隼人くんの手は
優しくて
まるで割れてしまうものを撫でるように
私に触れた
「隼人くん?」
隼人くんはいつの間にか
私の頬に手を添えた
「……」
そのまま私の涙を拭いてくれた
隼人くんが目の前にいて
隼人くんが
私に触れてる