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ベッドに入ると
夢だったんじゃないかって
でも枕元に置いたカメラを見て
ああ、本当に会ったんだ
って
それの繰り返しで
なかなか寝付けないまま朝が来て
起きてすぐに隼人くんの撮った写真を現像しに行った
咲との電話を切ってから
隼人くんに会ったこと
咲に電話で話そうって思ってたのに
忘れてた
自転車で10分のところの
カメラ屋さんにいつも現像を頼んでいる
中学生の頃から写ルンですで写真を撮っていた私は、そこの常連
「あら、音海ちゃん、いらっしゃい」
カメラ屋さんのオバサンはすごい優しい
「現像お願いします!」
「はいはい~」
現像はいつも1時間くらいかかって
その間、オバサンのお店の高くて買えないカメラを見たり
椅子に座って寝ちゃったりもしてる
「あ、そうだ音海ちゃん」
「はい?」
オバサンが何かを思い出したかのように
裏から出てきた
「そういえば、若くて髪の毛が白い男の人が音海ちゃんが来るちょっと前に同じ写ルンですを持って現像頼みに来たんだけどね
その写真がどうも音海ちゃんが撮る写真に似てるのよねえ」
「うそ!?」
それ
隼人くんだ。
また鼓動が高鳴る
「ホントよ、見せれないけど、音海ちゃんと同じ海ばっかりの写真なのよ」
「オバサン、それ私のです」
「あら?そうなの??」
オバサンが私の写真に気づいてくれることにも嬉しかったけど
隼人くんが同じカメラ屋さんに持ってきたことも嬉しかった
しかも
昨日の今日。
きっと私より早かったってことは
撮影の前に来たのかな。