「あの、初めてSEASOUNDSを聴いた時、1番好きな声があって、ライブ行った時に、この人の声だったんだって知って、今も変わらずどんな歌手よりその人の声が1番好きなんですけど、、」
「へえ、誰?」
隼人くんが体育座りしてる自分の腕に
顔を乗せて綺麗な顔でこっちを見てくるから
不意にドキッとしてしまった
「隼人くん」
何故か私も目を見たまま
素直にそう言ってしまった
隼人くんの目は
キラキラしていて
目が離せなくなる
「……照れるわ」
隼人くんは
波の音に隠れるくらいの声でそう言って
顔を自分の腕の中にうずめた
「隼人くん」
私はもうきっと
隼人くんとゆっくり海辺で話すような
こんな事
こんな奇跡みたいなこと
一生ないと思って
全部伝えようと思った