「ウミちゃんはSEASOUNDSのファンなんだよね?」





「はい」




「なんでSEASOUNDSのファンなの?」





「え?」





隼人くんが海を見ながら
真剣な顔をしてて



単純に聞きたいんだ

ってわかった





「なんでSEASOUNDSが好きなの?」





「私、ここで生まれて、海が好きで、ずっとここにいたくて、そうやって育ってきて、SEASOUNDSのデビュー曲の"海"を聴いた時、ここにいていいんだなーって
なんかうまく言えないんですけど、とにかくなんか感動しちゃって
それからよくSEASOUNDSの曲を聴くようになって、ライブが見たくなって、ライブに行って
気づいたらSEASOUNDSのファンでした」





つい
友達に話すように
そう話してしまった

SEASOUNDSの本人に言うのも
考えられない話だけど




「・・・」



隼人くんが何も言わなくて

ちょっと焦って隼人くんの方を向くと

隼人くんはこっちを見てて

目が合った



目が離せなくて

つい私も
隼人くんの目を見つめてしまった





「ありがとう」




「…いえ、、」




私にお礼を言った隼人くんは
少し顔が赤かったような気がした


気のせいだよね




「ちなみにSEASOUNDSだったら誰が好き?」



大好きな人が赤い顔で聞いてくるから

ドキドキがとまらない




「あ、いや、その、、」



「あーいいよ!気使わなくて!」



私が言いずらそうにすると
隼人くんは笑いながらそう言った




「いや、気使うっていうか、、」




「ん?」