7回の裏、朝飛と駆流が初めての投球練習。




公式の試合で2人が組んでやるのは初めて。




でも、真っ直ぐ投げられているから大丈夫。



私は手を胸の前で組んで祈るように見つめる。




「プレイボール！」




バッターがバッターボックスに立つ。




駆流は深呼吸して、真っ直ぐストレート。




相手は空振り。




ストライク、ボール、ストライク。




4球目、放ったボールが真っ直ぐ朝飛のミットの中に。




「バッターアウト！！」




「「やったー！！！」」




初めてなのに、相手から三振を奪った。




私は渚颯先輩と抱き合って喜んだ。




その後も駆流は調子を上げて・・・・・




「6対0で勝ったーーー！！」




私達の応援席からは歓声が上がった。




駆流も朝飛も先輩達に褒められて嬉しそう。




頭をガシガシ叩かれてる。




良かった、本当に良かった。




「今年は行けるかもね。」




私の隣で渚颯先輩が呟いた。




本気に私もそう思う。