「まずは初戦!!こっから勢いに乗って行くぞ!!」




「「「「「「はい!!」」」」」」




「来たな。ついに。」




駆流の顔が輝いている。




「うん。・・・・・・来たよ、駆流。」




地区総体、初戦。




みんなの腕にはミサンガ。




私は駆流を見て笑った。




駆流も自信満々の顔で私を見る。




私達の挑戦の夏が今、始まる。





一年ぶりのこの空気。




球場に1歩踏み出して、私は目を瞑る。




去年のあの感覚を探すように。




今年こそ、甲子園へ。




「光ちゃん!準備しましょ?」




「はい!」




私達は選手が来る前に準備をして、監督と打合せする。



去年は上で見ていたけど、今年はもっと近くで見れる。




準備はできた。




すると、選手と補欠のみんながベンチにぞろぞろ来る。