次の日、私は朝早く家を出た。




風香の応援するため。




昨日の駆流の言葉が頭をよぎるけど、今はこっちに集中。




「おはよー!!風香、頑張って!!私階段の所で待ってるから。来たら合図するね。」




「うん。・・・・・・光?なんかあった?」




「え?なんもないよ!なんで?」




「目が赤い。」




ちゃんと隠したと思ったけど、ダメだったか。




「っそれは後で言うから!今は自分のことが優先でしょ?私、応援するって言ったじゃん!!ほら、ここで待ってて!」




私は言い逃げして階段まで走った。




すると、話声が聞こえて朝飛が来た。




「風香!!朝飛来たよ!!」




「マジ!?あぁーー、どうしよう!!」




「ほら、行ってきな!!」




私が風香の背中を押すと朝飛にぶつかった。




「おぉ、風香大丈夫か?」




「うん!!大丈夫!!あっ、あのさ、ちょっといいかな?」




「うん。えっと、どこ?」




「屋上!!」




後ろを振り返って私のことを見る風香に、小さな声で頑張れって言った。




「そういうことか。」




私の後ろから駆流が来て呟く。




「びっくりした!!もー、びっくりさせないでよ!」




「ごめんごめん。朝光の家に行ってもいなかったから。こういうことかと思って。」




「ごめんね。言わなくて。」




「いや、いいよ。・・・・・多分上手くいくと思う。」




「・・・・・うん。私もそう思う。」