そう言って駆流は笑った。




「ありがとう。でも、私のことどう思ってる?って言うのは、そうじゃなくて。ただの幼なじみ?それとも、お隣さん?駆流にとって私は・・・・・どういう存在かってこと。」




「どういう存在か・・・・・・・・考えたこともなかったけど、兄妹みたいな感じ?」




兄妹。




「幼なじみだけど、それよりも近い存在って思うよ。」



幼なじみよりも近い。




それは嬉しくも悲しい言葉。




幼なじみだったら、恋愛って可能性があるけど、兄妹だったら、私は一生、駆流の彼女候補にはならないってこと。




私に恋は、しない。




この関係が変わることはない。




そう言われてるみたいだった。




「そっ、か。そうだよねー!こんなに長くいたら兄妹みたいなもんだよねー!」




「うん?光どうした?」




「んー?何でもないよ!答えてくれてありがとう。じゃあ残り食べちゃおう?」




「うん。あっ、お父さん明日帰るからこれ残りあげてもいいかな?」




「そうなの!?いいよ!全然!!おじさんのによろしくね。」




そう言って駆流は帰っていった。




私は玄関の前で座り込む。




「兄妹かーー・・・・・・。近い。近くて、苦しい。ちょっとは、ちょっとは私のこと女の子として見てくれてるって思ってた。そんな、・・・・・自分バカみたいだなーー。」