駆流が野球の練習がある時は家に帰って、1人壁に向かってボールを投げた。



そんな私をお母さんは心配そうに見てたけど私は楽しかった。



多分それは約束があったから。



それから、私たちには毎年決まってすることが出来た。



「光!!早く!!始まるよー!!」



「待って駆流!!早いからー!!」



「光が遅いんだよ!!早くしないと試合始まるーー!!!」



私達は夏になると毎日テレビで高校野球を見た。



それが日課。



あの約束をした小学3年生から中学生になっても。



「光ーーー?始まるぞーーー!!」



「はーーーーーい!今行くーー!!!」



普通の子なら中学生になっても一緒に野球見たりするなんてないんだろうけど、駆流は全然気にせず私といてくれる。



そんな私たちにも中学生になって変化が起きた。



駆流がピッチャーにになったこと。



私がマネージャーになったこと。



それから、



「やっほー!野球コンビ!!」



志賀朝飛(しがあさひ)。



駆流と同じ野球部でキャッチャーをしてる。



バカでうるさいけど優しい。



3人で過ごすことが多くなったある日、私は髪の茶色の女の子に会った。