「光ちゃん?こっち準備するよ?」




「あっ!はい!」




渚砂先輩に呼ばれて慌ててベンチに戻る。




「光ちゃんは野球大好きなんだね。」




「はい。何より大好きなものです。」




私が言うと、渚砂先輩が嬉しそうに笑った。




「そっか。よし!じゃあみんなのためにも早く準備しちゃおうね!」




「はい!!」




一通り準備をして、もう1度会場の外に出る。




「試合は1時間後だから。マネージャーは1人しか入れないから、光ちゃんは応援のみんなと上にいてね。何かあったら私に連絡して!」




「分かりました!じゃあ、先に行ってます。」




私は階段を駆け上がって応援席に向かう。




「光!こっち!」




朝飛に呼ばれて私は走っていく。




「ありがとう!あれ?みんなは?」




「今来ると思うよ。駆流もすぐ来るから待ってろ。」




「へっ!?なんで駆流?」




「光が駆流のこと好きなのぐらい俺だって分かるよ。わかりやすいもん。」




朝飛にそんなこと言われると思ってなくてびっくりした。




「私やっぱりそんなに顔に出てるの?」


「まーな。でも、当の本人は気づいてないし大丈夫なんじゃない?」




「たしかに。でも、秘密ね?」