「ん?帰ったら伝えないことあるって言ったことだよ。だから、明日の夕方あの公園に来て。」



「うん。分かった。」


朝飛はそんな私達を見て微笑んでいた。



「よしっ!じゃあ学校に戻るぞ!!優勝杯忘れんなよ!」



監督の言葉に笑って、バスに乗った。



今までと違うバスの中。



私は一生この夏を忘れない。



駆流と駆け上がったこの夏を絶対忘れない。



真夏の青い空に響き渡る歓声。



球場中に響く金属音。




こうして、



私の最高の夏が終わろうとしていた。