お母さんにそう言うと野球に集中する。



野球の好きなところはチームプレーを大事にするところだ。



試合中、味方に合図したり、声をかけたりする。




ピッチャーが上手くいかない時にみんなが集まって励ます。




そして何より、2アウト満塁の絶対絶命のピンチを切り抜けた瞬間。




ドキドキするけど、そんなハラハラする所が面白い。




駆流もきっとそうだと思う。




「ただいまー!おっ!2人とも野球見てんのか。」




「「おかえりなさい!!」」





お父さんが帰ってきて夕ご飯の準備を始めた。




お父さんが座ったところでみんなで食事をする。




「そういえば、今日入部届出してきたんだろ?」




「「野球部!!」」




「あはははは!そうか。本当に昔から変わらないな。頑張れよ。」




「はーい!!あぁー、楽しみ!!」




私がそう言うとみんな笑ってくれた。




「俺は楽しみ半分、緊張半分ってところかな。だって、甲子園だぞ。甲子園目指してる学校で野球出来るなんてな。」




そう言った駆流の顔はちょっと強ばっていたけど、楽しみそうな顔をしている。