「よし、じゃあ集合かけるか。」



監督が集合をかけるとみんながアップから帰ってくる。



「今日の試合が大事になってくる。ここで勢いに乗れるかどうかが鍵になる。去年見れなかった景色を全員で見てこい。・・・・・光に、いい退院祝いしてやれよ!!」



「「「「「「はい!!」」」」」」



みんなが元気に返事した。



退院祝いなんてもうたくさん貰ったのに。




嬉しくて自然と笑顔になった。



次に駆流がみんなに話す。



「ここから、俺達の本当の夏が始まる。俺達は挑戦者だ。変なプライドは持たずに、俺達の良さを出せる野球をしていきたいと思う。去年より、もっと上に、みんなで行こう!!気合い入れろよ!!」



「「「「「おぅ!!」」」」」



駆流が挨拶してみんなで円陣を組む。



「チームプレーで勝ちに行くぞ!!」



「「「「「「おぅ!!」」」」」」



みんながベンチの前に並ぼうと動き出す。



すると駆流が私の元に来た。



「チャンスは18回あるよ。途中で負けるなんて思わないでよ。」



駆流が話す前に私が先に言った。



「おぅ。分かってる。」



そう言って手首に付けていた私のミサンガを見せた。


私も駆流のミサンガが付いている手首を見せた。