そう言って駆流は自分の手を見ながら、言葉を続けた。
「今になって怖気付くとかカッコ悪い。やるだけやってみなきゃわかんないし。それに、もし、ダメだって思ったらベンチ見れば、光がいるし。弱いとこ見せてごめん。ほんとにありがとう。」
「ううん。私こそ偉そうなことたくさん言った。でも、元気出てよかった!・・・・明日から頑張ろうね!!」
そう言って拳を前に突き出す。
「もう、明日からはガチで野球モードに入るね。私も。泣き言言ったら、駆流でもぶっ飛ばすよ!」
「あはははは!そうしてもらえると助かる。ありがとう、光。」
そう言って拳をぶつける。
明日から甲子園。
駆流と一緒に頑張る。
私に出来ることを精一杯やる。
私は駆流と手を握って家に帰った。
「昔みたい。」
「そうだな。」
本当はこれからもこの手が繋がれてればいいなって思った。
そろそろ、女の子として見てよ。
なんて今は言えない。
今は野球に集中したい。
駆流の事を誰よりも応援してるよ。
ずっと近くで見てるからね。