「駆流?グラウンド見て待ってるなんて珍しいんじゃない?」




緊張してるからかな。




ちょっとだけ表情が固いし。




「うん。そうだな。・・・・・なんか見たくなったから。」




「ふーん。・・・・はぁー。真面目に静かな駆流とか嫌なんだけどーー。つまんなーい。ってことで・・・・・行くよ!」




「はぁ!?何、どこ行くの?つーか、つまんないってなんだよー!」




騒ぐ駆流の腕を引っ張っていつもの公園まで猛ダッシュ。




「はぁ、はぁ、あーーー!疲れたーー!!」




「お前、練習終わった後に猛ダッシュとかって、何考えてんの!?」




半分キレてる駆流を無視して私はブランコに乗る。




「だって、駆流なんか静かなんだもん。緊張?心配?ワクワク?何を思ってるの?」




私がそう言うと駆流が隣のブランコに座った。




「はぁーーー。・・・・・なんて言うか、プレッシャー?みたいな感じ。・・・・・俺がメディアで派手に報道されて、どうとも思ってないふりしてたけど、どっかで多分プレッシャーになってたんだと思う。」





「それは自分の投球に自信ないからじゃん。」