「駆流ー!光ー!野球見るぞー!!」



「野球ー?なーにそれー?」



「高校生がボールを追いかけたり、打ったりするゲームだよ。お父さんも昔やってたんだぞー。」



幼い頃から私、須藤光(すどうひかり)と笠原駆流(かさはらかける)はずっと一緒にいる。



家が隣で、言わいる幼馴染み。



私のお父さんは野球が好きで、高校生の時は野球部で活躍していたらしい。



「ねぇねぇお父さん!や、やきゅーって楽しい?」



「あぁ、もちろんだ!!」



「じゃあ、かける一緒にやろー!!楽しいって!」



「じゃあこれみないとわかんないじゃーん。ほら、みてみよう。」



3人揃ってテレビの前に座る。



私達は一瞬で野球に引き込まれた。



「みたーーーー!?凄いよーー!ボール高ーい!!」



「俺も打ってみたーーーい!!かっけーー!」



「2人ともすっかり気に入ったな。」



そう言ってニカッと笑うお父さん。



そんな姿を私のお母さんと駆流のお母さんが見てる。



仲のいい家族同士で、私は大好きだった。



駆流のお父さんは海外に行ってて年に1回くらいしか会えなかったけど、駆流はあんまり寂しがらなかった。