朝食を済ませ、後片付けが終わると、圭吾の言葉を無視して、学校に向かった。

「…夕陽、なんか不機嫌だね?」

教室で咲が言う。

「…うん、ちょっと寝不足で」
「…なんか、あったの?」

…無かったと言えば嘘になる、が、どう言ったら言いかわからなくて、首をふるしかなかった。

「…今日は一緒に帰れそう?」
「…うん」

「…昨日は、突然連行されちゃうから、春人と二人になったら、なんかシラケちゃって‼ぜんっぜん、面白くないから、放って帰っちゃったわよ」

「…ゴメンね」

「…私はいいんだけどさ、春人がしょげちゃって」

その時丁度、春人が教室に戻ってきた。

その顔は、本当に浮かないかお。

夕陽は立ち上がって、春人の元へ。

「…春人」
「…ん?どうした?」

「…あの、昨日は、ゴメンね」
「…いいよ。お義兄さんの言葉も最もだしさ」

そう言った春人は切なげに笑う。

春人に、これ以上こんな顔をさせるわけにはいかない。

夕陽は、春人に、告白の返事を早くしなければと思った。

「…春人、ちょっといい?」
「…いいけど?」

「…咲、ゴメン、ちょっと抜けるね」
「…うん?早く帰ってきてねー」

咲の言葉に、頷くと、夕陽は春人と3階の空き教室へ。

「…こんなところで、何の話?」

夕陽はゆっくり深呼吸した。