そのあと、居酒屋で盛り上がって結構酔っ払った陸と悠人くんの提案でクラブにいくことになった。
そして、クラブで気持ち良さそうに飲んで暴れる2人を見ながらあたしと京はふたりで座って見ていた。
「なあ」
突然話しかけてきた。
「なに?」
「こういうところよく来る?」
「昔はよくいってたけど3.4年はきてないなあ」
「俺、苦手なんだこういうところ」
「わかるなあ楽しくないよね」
スーツを脱いで腕まくりしながらいう彼はやっぱり似ている。
お酒を片手で一口飲んだあとあたしを見つめた。
「抜けない?」
目を見つめて言った言葉にドキドキした。
心の底が欲情した。
その言葉に特に意味はないかもしれない。
朝まで居酒屋で過ごすのかもしれない。
彼にとっては1日だけの女なのかもしれない。
それでもいいと思った。
「いいよ」
酔っ払ってるふたりを置いて、あたしたちはクラブをあとにした。
彼が手を繋いできたからそのまま抵抗しないで握り返した。
さっき、悠人くんと京はあたしたちの1つ上の25歳でふたりとも商社で働いてると言っていた。
でもそんなことはどうでもよかった。
1つ上でも、どこに勤めていようと優に似ている。そのことだけでよかった。
クラブの前にあるホテルにふたりで入って部屋に入り、シャワーを浴びる。