今、秋本に会ってしまったら。

あたしの今までの努力と、我慢が、すべて無駄になってしまう。



写真を見たら、メッセージで会話をしたら、電話をしたら……会いたい気持ちが溢れて、我慢できなくなってしまう。



「今日だけ…」

「ん?沙弥、どうかした?」

「…ううん、なんでもない。お風呂入ってくるから、食器は流しに置いといて」

「はいよー、おばあちゃん、ちょっと優羽みててくれない?」



優ちゃんは優羽をおばあちゃんに預けてキッチンへ食器を片づけに行った。