持ち主のいなくなった部屋は、俺に容赦なく現実を突きつける。




この部屋にいるのがつらくなった俺は、ゆっくりリビングへ戻った。




「…クソッ」



転校するかも、ということは前に亮介にきいていた。

知っていたのに、止められなかった。


そんな自分が、憎くて憎くて仕方ない。



「…っ、これ……」



ふと目にした食事用のテーブル。その上に、一枚の紙がのっていた。