「蛍人のこと、好きじゃない?」



秋本のことを、好き…?あたしが…?



「でも、秋本は…」




光莉さんと、付き合ってるんじゃないの?




「ん?」


「……なんでもないです」



三上センパイはあの写真のことを知らないかもしれない。


そう思ったら、なぜだか言えなくなってしまった。



「 “ 好き ” って、なんですか?」



少しの静寂を破ったのはあたし。


口をついて出てきた言葉はそんな質問だった。