「蛍人の怒り具合はんぱじゃないしなぁ…さすがにみんな気づくよ」




優希センパイは苦笑いを浮かべそういった。




「その話、詳しく聞かせてもらおうじゃないの?」




ポンッと左肩に白くてきれいな手が乗った。

…この手は…




「茉夏…!」




毎晩ケアをぬかりなく行う、茉夏の手。

絶対そうだと思ったよ。




「俺も聞きたい」




「…部長まで」




「じゃ、ちょっと向こうで話そっか?」




半ば連行であるかのように、あたしはみんなの輪から離れた場所に連れて行かれた。