「悪かった」



「謝るの!?だったらやらないでよ!」



噛み付くように言ってくるリサは、今まで俺が知っていたリサじゃない。



ここに来て…俺のうちに来てから変わった。



それは、俺の態度のせいなのか。



素っ気ないのは元から。



だけど少し…違うのかも。



親戚だけの中だとリサとは話しやすいからそれなりに話もしていた。



けどいつもの生活に戻ると、自分のテリトリーに他人が介入し、いつも俺の行動範囲の中にいる。



それがかなりのプレッシャーになり、無意識のうちにリサを邪険に扱っていたのかもしれない。



自分次第で相手が変わるのなら、リサの態度も変えられる?



ゆめへの実験は時間がかかりそうだから、手始めにリサで実験してみるか。



もちろん、好きとかそういう感情じゃねーけど。



「リサ…あのさ」



まっすぐにリサを見つめると、さっきまでのキツい表情がふっと緩んだ。



あ…これだ。