背中に衝撃を受けた………と思った瞬間。

私は階段を転げ落ちていた。

………驚きと痛みで声も出ない。


ははっ、私バカだな……


今さら思い出すのは、昨日の先輩の話。


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『紅組団の皆さん、今までお疲れ様でした‼頼りない私たち3年に一生懸命ついてきてくれて、ありがとう!明日の体育祭、今までの練習を全部出しきって優勝………ううん、応援賞もパフォーマンス賞も、リレー賞もオリジナル賞も、ぜーんぶ紅組団でとりましょう!!では、今日はこれで終わりです!お疲れ様でした!』


不敵な笑みをたたえながらそう言い切った団長。



団長・和泉桜良先輩の話を聞いた紅組団の生徒たち。

その瞳では、完全に情熱が燃えていた。