「松本会長。ご無沙汰しております。宮部治夫(ミヤベ ハルオ)の息子。翔です。」


松本がゆっくりと宮部の方へ顔を向けた。


顔には深い皺が幾重にも刻まれ、その全てを見透かすような瞳には恐怖間さえ覚えるほどだ。


「ほう。治夫のせがれか。でかくなったもんだの。治夫は元気にしているか?」