根岸は少し思い出すような素振りを見せ、「確か1週間前だったはずですね。」と答えた後に何かを思い出したように話し出した。


「そうそう。その2~3日後に柿沼の婚約者の女性から連絡があって、捜索願いを出すと仰ってましたね。」


宮部は昨日の鈴花の証言と照らし合わせるように手帳と向き合っていた。


「えー…実はその婚約者さんから私のほうに捜索の依頼がきたんですよ。」


「そういう事ですか。」