鈴花の目からは大粒の涙がこぼれ、必死に声を絞りだそうとしている。



「……死んでくれてよかったと…言ったんです。それに、この男はわざとすぐに救急車を呼ばなかったとも言っていました。
自分が書く記事の為に……。

私はその言葉を聞いた時決心しました。絶対にこの男だけは許さないと。
でも、私はまだ入院しているしどうすることも出来ない日々が続いていく中あの老人の方にだけは私の気持ちを聞いてもらっていました。
あの方には、本当に感謝しています。最愛の夫と娘を失った私を唯一支えてくれた方です。」