けれどそんな潤子の心を、奈穂実の言葉が容赦なく打ち砕いていく。


「憎い双子が居なくなって嬉しそうだったじゃない。そして今度は私を殺すつもりで、てるてる坊主を取りにきんじゃないの? 」

「あたしじゃないっ! 本当に違う! ……ママ、信じて」


ほのかは奈穂実には答えずに、泣きじゃくりながら潤子の腕を揺さぶった


「あたし、二人がいなくなればいいって思っていたけれど、殺したいなんて思ってない。それにママ、てるてる坊主を作ったのは、……この人だよ」

「まさか私になすりつけるつもり? そういう所はさすが双子の腰巾着よね。確かに作ったのは私だけれどてるてる坊主の話なんて知るわけないし」


奈穂実は呆れかえったように乾いた笑いを浮かべた。