どうして……あなたはそんなに優しいの?
どんな時でも想ってくれるの?
期待していいの?
あなたは私自身を見てくれる
過去のことを思い出して
殻に閉じこもりそうな私を呼ぶ人がいる
あなたに飛びこんでみようか……
届かないと思っていたあなたとの未来に……
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未来に期待していなかった。
いつも通りの日常……特別なことはないけど、あなたがいてくれるだけで、特別になるの。それだけでも嬉しかったの……
今まで生きてきて、諦めることばかりだった。急に穏やかな日々が訪れるわけじゃない。
あなたは、照れくさそうに笑って……
「家族になろうよ」って、言ってくれた。
たった1人になってしまった私に家族ができるんだ。
とめどなく……涙がこぼれた。
「あのね……私も話さなきゃいけないことがあるの……」
「え……」
「あのね……もう1人……家族増える……の……」
「赤ちゃん……?」
「うん……最近ちょっと調子悪くて、病院行ったら、3カ月だって……」
「なんでもっと早く言わないんだよ……」
「だって……釣り合わないと思って……」
「あのさ、最近ちょっと変だったのは……そのせい?」
「……うん……」
優しく笑った。こんな嬉しそうな顔を見れるなら、もっと早く言えばよかった……
彼女が離れてしまって寂しい
愛はあると思っていたのに
彼女は……違ったんだ
もう頑張れない……
結局オレ空回りばっかりだったてことだよな……
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美緒がいなくなったあの日から、寂しくてたまらない。
でも、美緒が戻ってくるって信じていた。
だけど、美緒が結婚したことをテレビのニュースで聞いた。
もう美緒が戻ってくることはないんだ……もう頑張れない……うまくいかない人生に疲れたよ……
彼女の泣き顔を何度も見てきた
もう彼女の泣き顔なんて見たくないよ
オレ……彼女のこと好きなんだな
こんなままにはしないよ
逃げるのはもうやめる
彼女を守るために
真実の扉をこじ開ける
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もう俺の力なんて必要ないのかもしれない。
美緒の泣き顔を何度も見てきた。今は幸せを手に入れたかもしれない。だけど、あいつらがいれば……きっといつかまた泣くことがあるかもしれない。
俺は弱くて、いつも何もできなかった。だけど、このままにはしないよ。これまでの色んな証拠を集めた。証拠を集めて、美緒がこんなにもいやがらせをされていたことを初めて知った。その証拠をつかって、あいつらがやったように、週刊誌に載せてもらった。
それからは、俺がつかんだ証拠以上に、どんどん出てくる……そのせいで、あいつらの父親の会社にも影響を与えている。
俺は、どんな時も美緒を守る……よ
キミの近くにいると
オレはこんなにドキドキしてる
キミは何にも感じないの?
むなしさがつのる
2人はいつも楽しそうで嬉しそうで
オレもいつかこんな素敵な恋をしたいな
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美緒ちゃんが嫌がらせをされていたことを初めて知ったんだ。あの時の試合の時のことが気になって……2人に会いに行った。
最近結婚した2人は、幸せそうだった。
そして、試合の時のことを初めて聞いた。あの試合の前に「好き」って伝えていたら、何か変わった?
でも、現実は……美緒ちゃんはオレじゃないヤツの隣にいる。せめて、友達ではいたかった……
「俺たち……友達だろ?なんで、そんなの気にしてんだよ。」
「え……」
「俺は友達だと思っていたよ。」
好きって気持ちは隠して……
「ありがとう……」
ふわりと微笑んだ。変わらない笑顔……
そして、しばらくした頃……美緒が絵をくれた。ランニング後に、美緒ちゃんと話した時の絵だった。俺、こんな風に笑ってたんだ。美緒ちゃんの目にはこんな風に映ってたんだ。
あんな2人みたいな恋をしたいな……
これからはきっと大丈夫
大好きなあなたがいてくれるから
このままずっと……
この時間が終わらなければいいのに……
ずっとこのまま一緒にいられたらと思った
気づいたら……
私の胸の中に入ってくるんだ
あの人はどうしているんだろう……
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彼と暮らす幸せな毎日。このままずっと続いてほしい
幸せな今……
ふとよぎるのは、パパのこと……あれから連絡をとっていない……
「美緒……暗い顔して、何考えてんだよ………」
「な……なんでもないの……」
「そうは見えない。俺には話せない……の?」
「あのね………あれからパパと会ってないけど、お見舞い相手の人とうまくいってるのか、気になって……私ばっかり………幸せになって……」
「美緒は、今幸せ?」
「うん……幸せ」
「そっかー、だったら2人で幸せだから心配しないで……って、伝えに行こうか?」
「でも、迷惑じゃないかな?」
「迷惑だったら、もう会わないことにすればいいだろ」
「うん……そうだね」
「やっと笑った。俺は美緒の笑顔が好きなんだから……笑ってよ」
といって、チュツと……
2人でパパに会いに行った。
「会いたかった……」
「私もずっと会いたかった……」
そして、彼と結婚したことと、赤ちゃんができたことを伝えた。
「美緒のことをよろしく頼みます」
と、彼に頭を下げた
「お見舞い相手の人とうまくいってますか?」
「いってると思う?そんなわけないだろ……あんな嘘ばっかりの記事かかれて……」
「え……嘘って……」
「全部嘘だよ。これから、母さんのところにいこう」
「美緒ちゃん見つかったの?よかったわ。」
「あの……お見舞いの話は……?」
「断ったのに……あんな記事かかれて……」
結婚したことと、赤ちゃんができたことを伝えた。
「あら、私おばあちゃんになっちゃうの……ね」
「俺がおじいちゃんたから、母さんはひーばーちゃんだよ……」
「あら……そういえばそうね……みんな今日は時間は大丈夫なの?」
「大丈夫です」
「そう、じゃお祝いしないと……ね」
高級なフレンチのレストランでみんなでお祝いをしてくれた。
私のために……信じられない……や
どれほど過去を見つめても
変えられない過去
もう二度と振り返らないと決めたはずなのに
悲しい過去に引きずり込まれる
抜け出せないままなの?
だけど私は悲しい過去から抜け出せた
優しい人達のおかげで……
明日への希望をつなぐ
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今思い出しても、悲しい過去の記憶。あの頃は、幸せな未来なんて想像てきなかった。
だけど私は沢山の人に出会って、今は幸せだよ。過去は変えられないけど、未来はわからない。あの頃、泣いていた私に「未来は幸せが待っている」って、伝えてあげたいな。