キミのことまたひとつ知ることができた
ちょっとうれしい……な

まだ知り合ったばかりだから
知らないこといっぱいだけど
もっと知りたい……な

かわいすぎなんだよ……
早く俺の気持ち気づいてよ……
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桜井だから、常連の客は「桜ちゃん」って、呼んでる。

たまに話すようになり、笑顔をこぼす……
「桜ちゃん、すごいかわいー」
思わず言葉がでてくる。ポッと頬が朱くなる。ますますかわいー

そんな時に、他の店員に呼ばれていっちゃった……

その店員に話しかけられた。桜ちゃんを見ると、他の社会人ぽい男と話している。彼女に手を出したら許さないと思いながらも、何もできなくて……それから、桜ちゃんが俺のところにくることはなかった……なんだろ……このモヤモヤした気持ち……

近くにいるのに
キミをなぜか遠くに感じた

キミは何を思ってるんだろう?

キミの優しさにふれるたびに嬉しくて
オレの心に欠けたものを埋めてくれる

だけどあっけなく離れていく2人の距離
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あの日から、桜ちゃんがこなくなった。なんで?今までと違う態度に戸惑う。

桜ちゃんに出会ったのは偶然じゃなくて必然だと思ってた。だけど、桜ちゃんが接客するのは俺じゃない。他の客に向けられた笑顔……なんで他の男に笑ってんだよ……俺にも笑顔を見せてよ……

心に切なさと苦痛が……

俺、嫌われちゃった……?いつも話しかけてたから……こっちを全く見ないまま……遠ざかっていく背中……何もできずに、ただ他の店員と話してるだけ……そんなのいやだ……俺はテーブルの下で拳を握りしめた。

近くを通りかかった時、呼び止めた。コーヒーのおかわりを頼んだ。だけど、持ってきたのはまた他の店員……
「桜ちゃんに頼んだのに、なんで?」
「この席の担当は私なので……」
「じゃ、どの席に行けば桜ちゃんが担当なの?」
「なんでそんなこと言うんですか?私じゃいけないんですか?」
「俺は、桜ちゃんと話したいだけ……」
「なんであんな子……」
「あんな子?それ、キミに関係あるの?」
「分かりました。桜井を呼びます。」

やっと、桜ちゃんがきた。
「無理やり……ごめんね。話したいことがあるんだ。」
「ここじゃダメなんですか?」
「うん……」
「あと1時間後に仕事が終わるので、その時で……」
「わかった。」

1時間後に、店の外で待っていた。
「会ってから……早すぎなのもわかってる。だけど、桜ちゃんのことが好きなんだ。初めて会った時から……」
「え……っ……」
「急にヘンなこと言ってごめん……びっくりさせちゃったね。最初は一目惚れだったんだ。でも、どんどん好きになっていった。すぐに答えてくれなくてもいい、でも俺の気持ちを知ってほしい」
「ごめんなさい。今は誰かと付き合うとか考えられないんです。でも、せっかく知り合えたのに、このまま終わりにはしたくない。」
「これからもっと俺のこと知ってほしい。好きな気持ちを伝えられたからよかった……」
「でも、やっぱり……付き合うのは……気になる人がいるんです……」
「え……誰?俺も知ってる人?」
「知らない人です……」
「どんな人……」
「どんな人って言われても……一度しか会ったことのない人で…」
「一度しか会ったことのない人が気になってるの?」
「はい……」
「俺を諦めさせるためのいいわけ?」
「ち……違います……本当に公園で一度会っただけなのに、気になって……」
え?公園……?
「あのさ……それって、公園のベンチだったりする?」
「はい……」
「ベンチで泣いてた……?」
「なんでわかるの……?」
「多分……それ……俺……」
「え?」
「なんで、わかんねーんたよ……」
「泣いてたから、ぼやけてて……顔をよく見てなくて」
思わず抱きしめた……
「あ……あの時と同じ……」
「わかった……?」



私はあなたと出会った
たった一瞬の出会いだった

あなたはなぜか……
いつも……どこでも……
私を見つけてくれるんだね
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美緒は、今も気になる人がいた。一度しか会ったことないのに……

喫茶店で仲良くなった人からの突然の告白にとまどったけど、本当の気持ちを伝えた。

そして、こんがらがった糸をほぐすように……わかった事実。あなただったんだ………あの時の人は……

「あの時みたいに泣かないで、俺の隣でただわらってくれればいいよ。」
あなたの優しさにふれるたびにうれしくて……
「あのね……私の名前……美緒って言うの。名前で呼んでほしいな……」
「美緒ちゃん……俺のことも名前で呼んで……俺は龍一」
「龍くん……」

すれ違っただけの2人の恋は……今始まる

なんて優しさにあふれた人なんだろう……
ちゃんと心から好きだって思える相手を見つけた

気持ちがわかったから前へ進める
好きになってしまったら
もうこの気持ちに嘘はつけないんだ
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あれから毎日、仕事が終わるのを待って、一緒に帰る。ただそれだけ……初めてだから恥ずかしくて、手もにぎれない。こんな感じで大丈夫?

初めて手をつないだ。なんでこんなにドキドキしてるの?なんでこんなに心臓がバクバクなの?心臓のバクバクはしばらくおさまらなかった。

彼女は優しい。だけど、俺にだけ優しいわけじゃない。他の客にも優しいから、他のヤツにとられそうで不安になるんだ。

美緒ちゃんが俺の隣でわらってくれるなら、それでいいや……またあの時みたいな泣き顔を見たくはないから……

この時、まだ美緒ちゃんの涙の理由を知らなくて……

今までは今まで
私は私

あなたのおかげで
自信がついてきた

これからもずっと
あなたと一緒にいたい

あなたに感謝してもしきれない
_________________________________________
付き合い始めたけど、私じゃ釣り合わない気がしていた

彼のことを気に入っていた先輩……
「なんであんたが彼と付き合ってんの?全然釣り合ってないし、別れなさいよ……」
「そんな……別れるなんて……」
「自分が釣り合ってると思ってんの?」
「それは……」
「私なら……あんたよりも……」

喫茶店の裏口で言われていたら、彼がきた。
「なんで他のヤツに別れろなんて言われなきゃいけないんだ。」
「だって……全然釣り合ってないし……」
「他のヤツにどう思われたってかまわない。俺は美緒ちゃんが好きなんだ。」
「それじゃ、私の気持ちはどうなるの?」
「外見だけは綺麗なキミは、他の人が合ってるよ。」
「え……綺麗?」
「もう俺達の邪魔しないで……行こう美緒ちゃん」

「ね……やっぱり私じゃ……」
「美緒ちゃんは俺が選んだ彼女なんだから、もっと自信持って……」
いつもの笑顔で……ますます素敵……

あなたと一緒に幸せになりたい
今までは今まで
私は私


あなたのおかげで自信がついてきた
これからもずっとあなたと一緒にいたい

あなたには感謝してもしきれない
_________________________________________付き合い始めたけど、私じゃ釣り合わない気がしていた

彼のことを気に入っていた先輩……
「なんであんたが彼と付き合ってんの?全然釣り合ってないし、別れなさいよ」
「そんな……別れるなんて……」
「自分が釣り合ってると思ってんの?」
「それは……」
「私なら……あんたよりも……」

喫茶店の裏口で言われていたら、彼がきた
「なんで他のヤツに別れろなんて言われなきゃいけないんだ?」
「全然釣り合ってないし」
「他のヤツにどう思われたってかまわない。俺は美緒ちゃんが好きなんだ。」
「それじゃ、私の気持ちはどうなるの?」
「外見だけは綺麗なキミは、他の人が合ってるよ。」
「え?綺麗……?」
「もう俺達の邪魔しないで……行こう美緒ちゃん」


「ね……私しゃ……」
「俺が選んだ彼女なんだから、もっと自信を持て……」
いつもの笑顔で言われて……ますます素敵……

あなたと一緒に幸せになりたい

今離れたら
離れ離れになってしまう気がした

彼女は微笑む
だけど切なそうに笑う
笑ってるけど心からの笑顔じゃないようで……
切なさがこみあげてきた
ズキンズキン……胸が痛む
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一緒に帰ろうと、外で待っていた。いつもよりも遅いなぁ……声が聞こえてきて、裏口に行った。

美緒ちゃんが別れるように言われていた。別れないって言ってくれて、うれしかった。初めて、気持ちを聞いた

ちゃんと、想われていたんだ……

美緒ちゃんと2人で歩いて帰る。
私じゃ……って、言われて……このままじゃどこか遠くに行ってしまう気がして焦った。
「ずっと俺の彼女でいてくれ……」
「はい……」
俺を見つめる
「どうしたの?」
「もてるから……心配だよ……」
か……かわいい……



彼女ができるって
なんで考えなかったんだろう
私が入る隙なんてなかったんだ

だからって諦められない
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気になっていた客。たけど、後輩の美緒と付き合い始めるなんて……

同じ大学の子が美緒の高校の同級生だった。美緒の元彼と付き合ってたって……それなら、私にも脈あり?美緒に両親がいないこと、貧乏なことを聞いた。彼の家の電話は知っていたから、彼の母親に美緒のことを話した。美緒がいなくなれば……

美緒が仕事を辞めた。2人が別れたらいいとは想ったけど、まさかこんなことになるなんて……

逃げられない現実

心に抱えてる傷……痛み……
心が深く傷ついている
だからこそ誰かとつながっていたかった
私はただ愛が欲しかっただけなの

胸が痛くて苦しくて……
私の想いが届くことは……
もうないんだ

好きだけどうまくいかないんだ
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仕事をしている美緒。知らない人に呼び出された。

龍一の母親だった。
「あなたに龍一と付き合うのをやめてほしいの。」
なんで……
「あなた、ご両親がいないそうじゃない……そういう人と付き合うのは……うちの財産が目当てだって話も聞くし……」
「そんなこと……」
「あなたと、うちでは……」
まただ……なんでいつもこうなるんだろう……
「もう龍一に会わないで……」
彼は好きだと言ってくれた。だけど、その気持ちだけでは乗り越えられないことがある。

ここで働いていたら、また会っちゃう……結局、喫茶店を辞めることにした。

家に帰ると、気づけば頬を涙が濡らしていた。部屋の中でうずくまって、すすり泣く声だけが響きわたる。涙は止まってくれない。

そんな時に、兄が帰ってきた
「美緒……どうしたんだ……」
今日のことを話した。
「私は恋なんて、しちゃいけないんだね……」
「美緒は、何も悪くない。」
「和くんがいてくれてよかった……」
「俺はいつでも美緒の味方だよ。だから、もう泣くな」

この家も、彼は知ってる。ここにいちゃダメだ。
「たくさん優しくしてくれてありがとう。たくさんの楽しい思い出をありがとう。またいつか……」

書き置きを残し、ここにきたときに持ってきた荷物を持って、深夜家を出た。だけど、行くところなんてない。ネカフェで夜を明かす。

以前仕事をしたお手伝い紹介のところに行った。わけを話したら、他の所を紹介してもらえた。

もう恋なんてしない。