《お嬢さん、お父さんか、お母さんいる?》

覚悟はしていたが… 
やっぱり…聞かれた… 


怖い…怖い… 


思わず 母屋の方に…
おかぁちゃんが…
長靴を履き 裏庭から隠れるように…

私と姉を見守っていた… 


お姉ちゃんが 私の手を グッ と握りしめて… 


『誰も、居ません。』と 一言だけ言って… 
『行くよ…』と 言ったんだよ… 


私は、振り向いたんだ… 

ごめんね…