しかし…おとうちゃんは、車の向きを変えながら、笑って言ったんだよ… 


『絶対に可愛がって、大切に出来るなら買ってあげるよ』


『うん!絶対に大切にするから…』

そう言うと、車は店の前で止まった。


私は、車から飛び降りて、カラ〜ンと鳴るベルの付いたドアを開けた。


一番大きなお金を二枚出して、おとうちゃんは、支払いを済ませた。 


『大切にするんだぞ…』って… 



私は、その熊のぬいぐるみに《ドン》と名前を付けた… 


その日から私とドンの生活が始まった。