千華は綾人が5歳になる頃に隣に越してきた。


人見知りで怖がりな彼女は最初、ちっちゃくてすぐ泣く弱っちいやつというイメージだった。

千華が越してきてすぐに小学校の入学式だったのだが、母親と少し離れただけなのにポロポロと涙を流す彼女の手を引いて、クラスまで連れていったのを今でもよく覚えている。


小学校の頃は毎日一緒に登校してたし、家族ぐるみで出かけることもたくさんあったが、中学になるとお互い部活もあり、一緒に登校することも遊びに行くこともほとんどなかった。