「もう少し探してみるか……」
ここにある書物や魔法書は、元々は父さんが管理していたものなんだ。よく知り合いから譲って貰っていたらしく、小さかった俺も読んだことがある。
「ある程度は読んだつもりだが」
俺の周りにはたくさんの魔法書が積み上がっている。少し揺らしたら崩れ落ちてきそうなレベルで。
「え〜と、確かここに──」
はしごを登って少し上にある書物を掴む。
「確かこれだったよな? 昔話が載っていたのって」
俺はパラパラとページをめくっていく。
「あった」
そしてあるページを見つけて見下ろす。そこにはエアとトートについての歴史が載っていた。
何百年前──
森人族(ダークエルフ)、猫人族(ケットシー)、犬人族(クーシー)、竜人族(リザードマン)、魚人族(マーマン)、鳥人族(フォーゲル)、兎人族(ハーゼ)、狼人族(ヴォルフ)、そして人間族(ヒューマン)の九種族たちは、長年に渡り領地を巡って争っていた。
そのせいでたくさんの血が流れ、戦いは憎しみや恨みを生み続けていった。
それを見かねた知恵の女神エアと、知識の神トートが戦いを終わらせた。
それぞれの九種族たちに領土を与え、エアは魔法を生み出しその知識をトートが全種族に伝えた。
それが今住んでいる世界のことだ。エアとトートが戦争を終わらせなければ、この世界は壊れていただろう。
「だが正確には、どうやって戦いを終わらせたかだ」
それは詳しく記されていない。ただそう言い伝えられているだけだ。
もしかしたらオフィーリアなら何か知っているかもしれない。
そう思いながら次のページをめくると、エアの末裔について記されていた。
ここにある書物や魔法書は、元々は父さんが管理していたものなんだ。よく知り合いから譲って貰っていたらしく、小さかった俺も読んだことがある。
「ある程度は読んだつもりだが」
俺の周りにはたくさんの魔法書が積み上がっている。少し揺らしたら崩れ落ちてきそうなレベルで。
「え〜と、確かここに──」
はしごを登って少し上にある書物を掴む。
「確かこれだったよな? 昔話が載っていたのって」
俺はパラパラとページをめくっていく。
「あった」
そしてあるページを見つけて見下ろす。そこにはエアとトートについての歴史が載っていた。
何百年前──
森人族(ダークエルフ)、猫人族(ケットシー)、犬人族(クーシー)、竜人族(リザードマン)、魚人族(マーマン)、鳥人族(フォーゲル)、兎人族(ハーゼ)、狼人族(ヴォルフ)、そして人間族(ヒューマン)の九種族たちは、長年に渡り領地を巡って争っていた。
そのせいでたくさんの血が流れ、戦いは憎しみや恨みを生み続けていった。
それを見かねた知恵の女神エアと、知識の神トートが戦いを終わらせた。
それぞれの九種族たちに領土を与え、エアは魔法を生み出しその知識をトートが全種族に伝えた。
それが今住んでいる世界のことだ。エアとトートが戦争を終わらせなければ、この世界は壊れていただろう。
「だが正確には、どうやって戦いを終わらせたかだ」
それは詳しく記されていない。ただそう言い伝えられているだけだ。
もしかしたらオフィーリアなら何か知っているかもしれない。
そう思いながら次のページをめくると、エアの末裔について記されていた。