「すまないオフィーリア。ミリィが変な質問して」

「う、ううん。大丈夫よ」
 
オフィーリアは頬を赤く染めて下を向く。
 
昨日いろいろとあったのに、朝からミリィのせいで彼女には迷惑をかけてしまった。

まったくあいつは!

「ねえ、ブラッド」

「ん?」 
 
するといつの間にか側に来ていたオフィーリアが俺の手をそっと掴んだ。

その行動にぎょっとして目を丸くした俺は頬を赤くして彼女を見上げる。
 
そしてとんでもない言葉が彼女から聞かされた。

「好きって……なに?」

「えっ!?!」

い、いきなりどうした?! と思いながら目を瞬かせる。
 
それはつまり、俺に好きってどういう事か質問しているってことで良いのか?!
 
そりゃ……俺の周りにはたくさんの女神たちが居るし、恋愛経験豊富に見えるかもしれないけど、実際に【好き】って言う感情を抱いたのはついさっきだ。

「な、何て言えばいいか……」
 
俺は赤くなった顔を見られないように視線を逸らす。

「す、好きっていうのは、自分にとって大切な存在で側に居たい、隣に居たい存在って言うか、他の人と違って特別な存在で、一緒に居たら胸の辺りがドキドキするって言うか」
 
やっべぇ……何を言いたいのか分からなくなってきた。だいたい俺だって本気の恋なんてした事なかったんだ。

でもオフィーリアを好きになって、いろんな事を思ったし感じた。だからオフィーリアに言えるのは、俺が思った事や感じた事をそのまま言うしかないんだ。