「一緒で良いよ」

「そうだよな〜一緒で……え? 一緒!?」
 
予想外の返答が返ってきて声が裏返る。
 
俺の声に驚いたオフィーリアは目を瞬かせると聞いて来る。

「どうして驚くの?」

「だ、だって……」
 
一応、男と女だし。何かあったら大変だろ? いろんな意味でさ……俺の理性が保たない気がする。

「私は……ブラッドと同じ部屋が良い」

「うっ!」
 
そ、そんな上目遣いで言うの反則だ。そんな可愛いこと言われたら、断るに断れないだろ。

「わ、分かった! とりあえず部屋は一緒で良いんだな?!」

「うん」
 
オフィーリアにもう一度確認を取り、屋敷の構造を思い浮かべる。

右手に魔力を集中させ、瓦礫の山に手をかざして言う。

「再建築(リフォーム)」
 
俺の言葉と同時に瓦礫の山は、魔力を秘めると浮かび上がった。

そして俺の想像した通りの屋敷へと形を成していく。
 
周りに飛び散っていた瓦礫たちも集まり、俺たちの目の前に一つの屋敷が完成した。

「ほら完成だ」

「す、凄い!」

これは頭の中で想像した家や城、屋敷などを再建築することが出来る魔法なんだ。

「そしてここに魔法陣を描いてっと」
 
それなりに魔力を使うため屋敷のどこかに魔法陣を描き、その再建築に使用した魔力を収めないといけない。

だから魔力が低い奴が使うと一発で病院送りになる。