そう考えると何かしてやりたくなる。

だからと言って、俺の気持ちを伝えるのはまだ早いしな。タイミングって物があるし場所にだってこだわりたい。
 
森から出ると目の前には昨日見事にアルファによって壊された、屋敷の瓦礫が積み上がっていた。

「こうしてよく見ると……ほんとに悲惨だな」
 
自腹きってオフィーリアに似合いそうな服だって取り寄せたのに……あんのクソガキ!
 
後から怒りが込み上げてきて拳に力を込める。
 
オフィーリアは心配した表情を浮かべながら、瓦礫の積み上がった山を見つめている。それを見た俺はそっと息を吐き、瓦礫の山に向かって手をかざす。
 
それに気がついたオフィーリアは問うてくる。

「どうするの?」

「修復するのさ」
 
幸い屋敷で使っていた物も形、種類は頭の中に残っている。だからオフィーリアに似合う服だって直ぐに修復出来る。

「そんなこと出来るの?」

「まあ見てろって」
 
俺は屋敷の構造を思い浮かべる。
 
下の階は前のままで良いし、お風呂はし広くしたいな。後は客室も増やしたいし。

「この際だし大幅にリフォームと行きますか」
 
部屋を広くしたり増やすのは良い。だが一番肝心な事を忘れてはならない。

「オフィーリア。俺たちの部屋は別けるか?」

「えっ?」
 
聞くまでもない質問をオフィーリアに問いかける。
 
まあ当然、オフィーリアは【別ける】と言うだろう。