その瞬間、思い出した。半年前、わたしがサトルに自分の思いを伝えた時の事を…そういえばあの時だったっけ、ミナに対してのサトルの“気持ち”を初めて知ったのは。
「リサ、ありがとうな。でもごめん…俺は…その…ミナのことが好きなんだ…本当にごめんな。でもリサのこと、嫌いってわけじゃねぇから。ありがとう。じゃ、また明日な。」
そう言って彼は自分の家の方向に走っていった。
その後、自然とわたしはサトルと距離を置いた。サトルとミナ、2人だけでいてほしかった。わたしのためにも、サトルのためにも。
そんな切ない恋でもわたしはサトルのこと、諦められなかった。