開けた視界の先にいたのは……、










「待ちくたびれていたよ。剣城真琴。」



「……皇帝…………ッ」



学校で会ったあの日と何ら変わりなく、皇帝とセイはそこに立っていた。



「いいね、その瞳。
もうこの間とは違う。
私を殺してやるという瞳だ。」



「……殺す?お前と一緒にしないで。
私は絶対に人を殺したりなんかしない。」








「呉都さんを殺したのに?」








「……もう二度と、あの時と同じ過ちは繰り返さない。」



もう誰も……殺させるものか。



「都合がいいんだな。君の頭は。
今度こそ、君の赤で私を染めてくれ。
それでやっと、私はまた成長出来る。」



腐ってる……ッ。



人を殺して成長するなんて、殺戮兵器か何かか。



「……お前は、私が止める。
呉都さんのために……。」



「なら君は一生私には勝てない。」



「……そんなのやってみなきゃ分からない。……ビビ。」



〈えぇ、いきましょう。〉



そっと左手に嵌る指輪を見つめる。



呉都さんに見守られている気がする……。



呉都さん、もう終わりにするね……。



ビビの作り出した武器を使うのも、今日で最後だ。








「さぁ、来い!!!
呉都さんが必死に護ろうとした君を、私が壊してあげようじゃないか!!!」








「……言ってろ……ッ!!」





そうして戦いの幕はきって落とされた。