「お嬢様、奥様から伝言です“あなたが望むようにすればいいわ。だけど私たちはあの子に情けをかけるつもりなんて毛頭ない。だから私たちに遠慮することは決してないのよ”だそうです」


別に遠慮してるわけではないんだけどね


ただ私が弱いから決断できないだけ



「わかりましたわ。ではこちらも伝言をお願いします。“ありがとうございます、私のせいでごめんなさい”そう伝えてもらえますか?」



璃央はあなたのせいではありませんと言う顔をして


「…かしこまりました。それからお嬢様、そろそろその敬語はなんとかなりませんか?」



だけど、これはもう癖で…


「そうですよお嬢様、お嬢様が敬語を使われては私たち下の者に示しがつきません。お嬢様にあったことはこの千夜、よ〜く理解しております。ですが、だからといって敬語を使われてはなりません。お願いですから、敬語は使わないでください。全ての人に、とは言いません。ですからどうか私たちには敬語を使わないでいただけませんか?」