「タイムマシンでもあればいいのにね」



おどけたようにはづきがいった。



「嫌なこともいっぱいあったけど、戻りたいなあ。
みんなと一緒にいれた頃に」


その言葉は、なんだかすごく辛かった。



終わりが約束された世界で、私たちに待っているものはなんだろう。

未来、希望、平穏、幸せ。

きっとそんなものはどこにもない。


私たちにあるものは、


絶望


それだけだ。



必死に生きている私たちを嘲笑うように、絶望は刻一刻と近づいてくる。


大きな不安とともに。