「雪、今日まっすぐ帰るの?」 高校のクラスメイトのはづきがきた。 「今日はまっすぐ帰んないかな」 「あ!涼太くんのお家か!」 「まあ、そんなとこ」 涼太くんは、三歳年上の大学生。 はづきは私が彼と付き合ってると思ってるみたい。 でも、実際は違う。 寂しさを紛らわすかのようにお互いをただ求め合うけど、私の手に残るのは、消えないひとかけらの虚無感だけ。