「本当にここが詩織の家?なんか、凄いな。」
蒼瀬が驚いた顔でお店の前に立つ。
私の家のレストラン、名前は「The Sonnet」。
「ただいまー!お父さんいるー?ちょっと友達が来てるんだけどー。」
厨房に向かって叫ぶとお父さんとお母さんが出て来た。
「友達?あら、男の子!初めまして、詩織の母です。」
「初めまして。詩織さんにはいつもお世話になっています。今日は突然すみません。」
蒼瀬が今までにないくらい改まってるのがおかしくて笑ってしまった。
「あっ、そうだ!何か作れる料理ある?」
「今日はいつもよりお客さん少なかったから何でも出来るぞ。特別な。」
お父さんとお母さんは注文決まったら教えてねと言って厨房に戻って行った。