私は手に取った消しゴムを床に落としてしまう。
拾おうと立とうとしたその時、
「蕾奈様、どうぞ。」
いつの間にやら、消しゴムを差し出す真澄。
「席を立たれてしまったら、
蕾奈様の勉強に支障を来たしてしまいますので。」
「真澄が拾う方が支障が出るわよ!!
いいから、さっさと授業進めてっ!!」
「申し訳ございません、蕾奈様。」
私が消しゴムを落としただけで、
授業を放り出してしまう程のド過保護っぷり。
そんな私達のやり取りも、今や日常のひとコマ。
そんな毎日のお昼休み。
「蕾奈~!お昼食べよっ♪」
私はいつも友達のチカとサチコとマイコと
一緒にご飯を食べる。
流行や恋バナとか女子同士だからこその話もある。
……なのに。