そうか…私、ちゃんと向き合おうともせずに
逃げてただけだったんだ。
確かに黒薔薇の幹部が
敵前逃亡なんてらしくないよね。
「私、明日カナとちゃんと話す!」
「それでこそ愛沢美羽だ。
俺様がついててやるんだから大丈夫だ。
ダメだったら俺がお前の全部を受け入れてやる。」
ほんと、上から目線だなぁ…蓮兄は。
でも、凄く心強い。
次の日、私が教室に入った途端にざわめく。
私は拳を強く握り締め、カナに話し掛ける。
「私、カナに話があって…」
「うん、ちゃんと聞くよ。」
私達が話し出すと教室の中は静まり返る。
「もう知ってると思うけど、
私、中学の時に暴走族に入ってたの。
ずっと隠してたのは離れていっちゃうと思ったから。」