誰があんな奴、待ってるもんですか。
だいたいあんな高級車で送迎なんて、
ないない、ありえないっ!!



駅が見えてきたというその時、
歩く私の隣にあの高級車が現れた。



「おい、待ってろっつっただろーが!
さっさと乗れ、バカ!」



「ばっ…!?私は電車通学なの!
だいたいそんな高級車で登校なんて、
目立つし恥ずかしいわっ!!」



トゥルルルル。
遠くから電車の発車の音が聞こえる。



「あ"ぁあああああ!!!」



「…ぷっ、あっはっは!!これじゃ遅刻だよなぁ。ま、俺は車だからいいけど?」



「…乗せてって。」