「お前を扱き使うためにきたんだからな。」



ふん、と鼻を鳴らす彼は何故かどや顔。



やっぱり無理!!
こんな人の奴隷なんて絶対やだ!!



「お断りします!!それじゃ。」



「黒薔薇の特攻、愛沢美羽。」



私はドアを開けようとして手を止めた。



「な…なんでそれ知ってるの…?」



「お前の事、調べさせたんだよ。
驚いたぜ、まさか元ヤンだったなんてなぁ。」



そう、私は中1から中2まで
地元で黒薔薇という名の暴走族に所属していた。



しかも、幹部の一人で敵に突っ込んで行くから、黒薔薇の特攻と呼ばれ、それなりに有名だったのだ。



「俺、口軽いし、言いふらしちゃうかもなぁ~。」